ヒップホップと男について

ヒップホップは何故生まれたのか

ヒップホップの歴史
元々はストリートギャング達の争いの過程の中、暴力や銃を使わずして勝敗を決す為に生まれたカルチャーが「ヒップホップと呼ばれるものだ。
ヒップホップと一口に言っても、よくあるラップミュージックだけではなく、ダンスやグラフィックアートなどの分野においてもヒップホップは存在する。
いわば、外部的な力を必要としない一種の格闘技みたいなものである。

ヒップホップは悪いイメージがどうしてもつきまとってしまうのは、上記にもある通りそもそもギャングが生み出した文化であるからだ。
だが、ギャングにしては言葉やダンスで勝負するわけだから、平和的なものである。


男と言えば、勝負は好きだ。
夢中になるのは当たり前だ。



日本の不良とヒップホップの関係性

ヒップホップは不良の音楽である理由
日本では、元々「ヒップホップ」よりも「ラップ」の方が馴染みが深いと思われる。
昭和を代表とする不良「ヤンキー」は事実、バンドを好んで聞いていたので不良が聞く音楽=ヒップホップでは無かった事が見て取れる。

だがそんな中、大きくシーンを変えた存在が2000年代初頭に登場した「キングギドラ」だ。

今までリズムよく韻を踏む、言葉遊びを主とした音楽というものを一転させ、社会に対する否定一個人をディスる(ディスリスペクト)、前例に無い事をやってのけた。

キングギドラというヒップホップアーティストが日本に出現してから、日本ではヒップホップは不良の音楽としてのイメージが定着した。

ここからヒップホップは日本で大きく注目されるようになった。


実はバンドにおけるジャンル、「パンク」に良く似た歌詞表現で、やはりこれも不良に好まれ親しまれた音楽だ。
不良とは不器用ながらも、どうも社会に対して何か表現をする音楽を好むようだ。



MCバトルがなぜ認知されたか。

ヒップホップMCバトル
上記により、何となくヒップホップは不良に好まれる音楽である事が分かった。
だが、熱狂的に愛されるようになったのはそれだけではない。

MCバトル」の存在だ。

エミネム主演、「8マイル」。
この映画の登場により、元々のヒップホップの由来である「MCバトル」が広く有名になり、この言葉だけの勝負に盛り上がる若者が増え始めた

不良はもちろん、知識豊富な学生までも巻き込み、ブームが到来した。

以外と知られていないが、「キックザカンクルー」の「KREVA」はこのバトルMCの出身者だ。

かっこよく返し、それと同時にどこか知的なこのカルチャーは瞬く間に男性の心を鷲掴みにし、夢中にさせた

力は無くとも、戦う手段があるのであれば、どのような男性でも可能性があるからだ。

»Youtubeからスタートしたヒプノシスマイクの紹介





自伝と成り上がり

ヒップホップと自伝
また、ヒップホップを語る上で必ずあるのが「自伝」だ。
今となっては、ほぼ必ずアーティストは自身の体験を歌詞に書き起こす

これは他の音楽ジャンルでは無い表現であり、また底辺を渡り歩いたヒップホップアーティストが「成り上がる」その様は、やはり男性にとって憧れそのものであり、より熱くさせる要素がある。

悪い経験をしているのは自分だけではない」、「有名なあの人だって失敗を繰り返して成功しているんだ」、と分かったら聞き手の人生に向き合うモチベーションは上がるし、誰でも辛い経験があると思うと、自己否定感に苛まれていた自分が好きになるだろう。


ヒップホップは、そのような事も簡単に叶えている。
壮大な失敗と壮大な成功談をジェットコースターのように表現する、ヒップホップの音楽は、まるで物語を見ているような気分になるのである。

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